蝶の舌 |

スペインの片田舎で繰り広げられる、幼い生徒と老いた教師の交流。 愛情を持って生徒たちに接した老教師は 彼らに学校の勉強以外にも人生の様々なことを教えます。 そして、彼らの輝かしい未来を誰よりも望みました。
が、スペイン内戦が起こったことによってファシストたちの国粋主義によって 自由を唱える共和派の人々が容赦なく取り締まられ始めます。 老教師も例外ではありません。
弾圧を恐れる大人たちは昨日まで親しかった者に対して 涙を流しながら罵倒の演技をします。 そして、子供にも老教師を罵倒するように指示。 子供は意味も分からぬまま 老教師に 「アテオ(無神論者)! アカ!」 と叫びます。


他の子供たちが、連行される共和派の人たちに石を投げるのを見て、 主役の少年も石を投げつける。 が、口から出てきたのは老教師から教えられた様々な言葉。 少年の心を刺激した夢いっぱいのフレーズ。
蝶は蜜を飲む時に長い舌を出して飲むんだよと教えられて瞳を輝かせた少年は 離れていく老教師に大声で 「蝶の舌」 と叫ぶのでした。
これは切ない。 幸せな時間を目の当たりにしただけに余計。


しかし、だからこそ多くの人に見て欲しい。 揺るぎない名作です。 見て良かったと素直に思えました。
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2008年06月17日 |
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